11月13日付けブログで書いたように、日本では24時間強制換気を法制化して結露対策とシックハウス対策としていますが、24時間強制換気は日本の住宅行政の愚策と断言しました。
と断言しつつも、みなさまのお家で24時間強制換気をされている方は少ないと思いますが、いかがでしょうか?
聞くところによると、24時間強制換気を備えたお家でも使っていない方は多いようです。
最近のお家は、二重ガラスや樹脂窓枠等を使っているので24時間強制換気をしなくても冬の窓に結露があまり付かないと思っている方も多いと思います。
もしかしたら、その方は仕事等で家を留守にしている時間が多いので生活活動(人間、お風呂、調理、灯油ストーブ等)から発生する水蒸気が室内にあまり溜まっていないからかもしれません。
でも、遠い将来引退して家の中に居る時間が増えたらどうなるでしょうか?
まあ、冬の窓辺の結露は室内側表面に結露する程度で、構造躯体を腐らせる程の継続的な結露は発生しないかもしれませんが、窓枠に万病の元と言われるカビを発生させるには十分です。
でも、水蒸気をより多く含んだ暖かい室内空気は天井裏にまで上昇し、夜露で冷えた屋根材の表面で結露する可能性は十分あります。その場合は、結露が屋根材を腐らせる可能性があります。
一方、夏期に冷房を長時間行った時は、外気に大量に含まれる無尽蔵の湿気が冷えた外壁内部の防湿層(ビニールクロスと外壁の間)に継続的に結露して調湿性のないグラスファイバーやロックウールに大量に染み込み構造躯体を腐らせる環境が整うと説明しました。
それでも、日当たりと排水の良い恵まれた土地に建てられた家屋では、上述した夏期の壁体内結露も昼間の太陽熱で蒸発するかもしれません。
しかし、日蔭で比較的湿った土地の家屋では夏期の壁体内結露を蒸発させるには、特殊な工法でしか採用されていない壁体内の強制換気でないと駄目だと思います(通常の室内の強制換気は無意味で、外壁内部まで冷やさないように冷房は控えめにつけるのが有効かと思います)。
いづれにせよ24時間強制換気は、生理的観点から健康的でないし、省エネ的観点から合理的でないように思います。(次回Vol.15は「石油系接着剤で整形された新建材vs自然素材」についてお話しします。)(つづく)
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